Enigma's Beer Expedition

Enigmaが飲んだビールを写真とともに紹介していくブログです

2016.8.9 No.18-19

今日も今日とてビールがうまい。

 

1本目はおなじみブリュードッグのプロトタイプ セッションIPL。毎年数量限定で出荷されるプロトタイプシリーズのひとつ。今年はこのセッションIPLに加え、Black IPA、Hopped-up Brown Ale、Milk Stoutがリリースされました。限定品は今しか飲めないので一期一会。こういうのを追いかけるのもまたビールの醍醐味だと思います。

 

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グラスに注ぐと非常に美しい黄白色の液色から漂う、グレープフルーツを中心とした柑橘香、微かな麦の香り。口に含むと、グレープフルーツ、マンゴーといったトロピカルフレーバがクリアな喉越しとともに通り抜けていく。後味も仄かな麦の香りとホップを残していく。ゴクゴク系ビール。ビール慣れしていない人にもにお勧めできる一品。是非手に入るうちに飲んでほしい。

 

2本目はアメリカの醸造所ドッグフィッシュ・ヘッドの90min インペリアルIPA。日本でもアメリカのクラフトビールが手に入るようになって、非常に良い時代になったと思うなか手に入れるのが難しいビールがあるのも事実。アメリカ東海岸のビールは、輸送の関係上なのかなかなかお目にかかれません。さて、このドッグフィッシュヘッドのIPA。非常に独特な製法で知られています。ビールのホップは通常、工程のの最初に苦味用に加え煮沸し、最後に香り付けとして加えるという手法がとられます。しかしこのビールは工程の中で断続的にホップを投下し続けるという手法が特徴的。90minという時間はこのホップを加え続ける時間に由来しているそうです。

 

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グラスに注ぐと赤茶色の液体から漂うドライフルーツや松の香り。仄かに柑橘の香りも。口に含むとしっかりとした麦とホップの苦味が広がり、草やグレープフルーツといったホップの香りが絶妙なバランスでもって訪れる。後味は麦とホップの調和の取れた苦味が残り心地よい。独特のバランス感のあるIPAだと思う。とても満足。

2016.8.8 No.12-17

リオデジャネイロオリンピック全国高校野球選手権などたくさんのスポーツが見られる夏、観戦のお供にはやっぱりビール。ビア友の家でビールを飲みながらスポーツ観戦をしてきました。

 

1本目はチェコのブジェヨビツキー・ブドヴァー国営会社(Budějovický Budvarチェコ語難しい)のブジェヨビツキ・ブドヴァー。チェコといえばピルスナースタイルのビールの発祥地、そして世界有数のホップの産地ということですばらしいビールがたくさんあります。また、日本のビールもチェコのビールを参考にしているということで、日本人の飲みなれたスタイルのビールでもあります。

 

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グラスに注ぐと黄金色のが美しい。軽やかな麦とホップの香りが漂う。口に含むと香りどおりの麦の味にフローラルなホップの香り、そして炭酸の刺激感がある。少し野菜みたいな匂いも。後味は水みたいにさらりと流れていくけれども、麦の香りが残る。

 

2本目はドイツのクルムバッハ醸造所のEku28。Erstes(ドイツ語でfirst)+Kulmbacher(地名)の頭文字をとってEku。28はアルコール度数ではなく、醸造前の麦芽の比重のパーセンテージだそうです。一般的なビールが十数パーセントだということを考えると非常に甘く、濃厚なビールであることがわかります。加えてこのビールはアイスボックというビールを氷結させ、その氷結させた部分を取り除くという方法で熟成されています。これにより、氷結した水分と雑味が取り除かれ、濃厚で高アルコールかつ、クリアなビールとなっています。

 

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グラスに注ぐと深い琥珀色の液色から漂うりんごやカラメルモルト、そしてアルコールの香りが漂う。泡もほとんどたたず、クリアな液体が印象的。口に含むと非常に強いアルコール感、そしてモルト、りんごの香りが押し寄せてくる。後味は甘みが強いが、すぐに消えてしまう。非常に不思議なビール。昔飲んだときより非常に評価が上がった。

 

3本目はイングランド醸造所サミュエルスミスのタディー・ポーター。高名なビール評論家マイケル・ジャクソン氏によれば、世界で5本の指に入るスタウトだとも言われているそう。

 

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グラスに注ぐと、やや赤みがかった黒色の液体から、チョコレートやカラメルモルトの香りが漂う。口に含むと、まろやかな口当たりとともにカラメルモルト、チョコレートやコーヒーのような香りが漂う。スモーク感やナッツのような香ばしさも感じる。後味も深みがあり満足感がある。

 

4本目は少し時間を空けて開栓。スコットランド醸造所ブリュードッグのジャックハマーIPA。いつもブリュードッグあけてない?

 

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グラスに注ぐとやや黄色が強い黄金色の液色から、グレープフルーツ、草原の香りが漂いテンションが上がる。口に含むとグレープフルーツやパイナップルといったフルーツに、草のような香りが押し寄せてくる。それでいて麦芽の香りもホップに負けないほどしっかりとしていて良くできたビール。後味は深い麦の苦味が残る。アメリカのIPAの流れにしっかりと対応したビールだと思う。

 

5本目はノルウェー醸造所ヌグネ・オーのレッドホライゾン。非常に良いビールを醸造することで知られているヌグネ・オー。裸島という名で日本酒も醸造している、非常に興味深い醸造所です。ちなみにノルウェー語表記でNøgne Øという社名ですが、Nøgne(裸の、ありのままの)、Ø(島)ということで日本酒の銘柄名にもそのままというのが反映されているのが面白い。このレッドホライゾンの醸造にも日本酒酵母を用いているそうで、非常に興味を引く一品だと思います。

 

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グラスに注ぐと、赤みがかったブラウン。濃厚なりんごや木イチゴの香り、そして木質感のあるか押しが漂う。口に含むと、香りどおりのフルーツ感に、アルコールの香りが漂い。乳酸感のある酸味と濃厚な甘みと若干の渋みが広がる。中盤から後味にかけてスパイシー感が残り満足感があるビール。非常に重層的で複雑なビール。満足。

 

まだテレビを見ながら飲むビールがほしいということで、一人でもう一本。

 

6本目、ドイツのシュパーテンフランチェスカーナー醸造所のフランチェスカーナー・ヘーフェ・ヴァイセ。お店で見るたびに購入してる気がする。小麦ビールの名品だと思う。

 

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グラスに注ぐと、非常に白濁した黄色の液色に、真っ白な泡が立つ。香りは豊かなバナナ、エステル香が強く広がる。口に含むと小麦特有のまろやかな舌触りに、バナナ、クローブ、バニラの風味が広がる。まろやかさを残してゆったりとした後味がある。

2016.8.5 No.8-11

金曜日は次の日が休みなのでビールがうまい!ということで、昨日もビールを四種類のビールを飲みました。

 

1種類目は、KIRINのGRAND KIRINシリーズからGALAXY HOP。数年前からKIRINがプレミアムビール市場に乗り込んできて、日本のビール市場も賑わいを見せているわけですが、そのシリーズの季節限定商品。

 

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グラスに注ぐと煌くような金色の液体とともにホップの微かな香りと麦芽の香り。口に含むとキリンの麦芽の味に、微かなトロピカル感。そしてつるっと抜けていく。少し物足りない。セッションIPLということで、苦味やアルコールを押さえて普通のビールを味わう人にもとっつきやすいように作ったのかなーと想像。

 

2種類目は、茨城の木内酒造の常陸野ネストホワイトエール。国際的な評価も高く、製品ラインナップも抱負、そしてそこそこ手に入れやすいということで、平素お世話になっております。

 

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グラスに注ぐと、白濁した金色の液体から小麦のやさしい香りとコリアンダーの香り。口に含むと滑らかな舌触りに、バナナ、シトラス、香辛料の香りが心地よい。小麦ビール特有のまろやかな苦味、酵母感を残していく。

 

3種類目、神奈川の醸造所、サンクトガーレンの横浜XPA。横浜の小学生は、社会科見学で浄水場の見学に行きます。見学が終わると水のボトルがもらえたのですが、その水「はまっ子どうし」を使って醸造されたビール。すごく地元感があってうれしい。

 

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グラスに注ぐと、クリアな薄茶色。モルト香にフローラルなホップの香りがする。口に含むと麦芽とホップの調和の取れた豊かな苦味が広がる。それでいてキレよくすっきりしているのが非常に印象的。

 

4種類目はベルギーの修道院ウェストマールのウェストマール・トリペル。このビールはトラピスト修道院で作られ、トラピストビール*1と呼ばれるもののうちのひとつ。トラピストビールは世界で12箇所の修道院で作られているのですが、いつか全部飲んでみたいと思っています。専用グラスも聖杯のような形をしているのが特徴です。写真はロシュフォールのグラス。

 

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グラスに注ぐと白濁した琥珀色の液色、レーズン、糖蜜、そしてエルダーフラワーようなの豊かな香りが広がる。口に含むと豊かな麦の味わいに、ホップの香りが甘みとともに広がる。後味は豊かな麦の香りとアルコール感が感じられる。非常に良い。

*1:ベルギーのアヘル、オルヴァルロシュフォール、ウエストフレテレン、シメイ、ウェストマール、オランダのル・トラップ、ズンデルト、フランスのモンデカ、オーストリアのエンゲルツェル、イタリアのトレ・フォンターネ、アメリカのスペンサー

2016.8.2 No.4-7

一人で味わって美味しいビール、友人と飲めば会話に華が咲き、たくさんの種類が飲める。ということでビア友のお宅でビールを飲んでまいりました。調子に乗って大量に空けてしまったが、一本ずつ書き留めておきます。

1本目、アメリカの醸造所、シエラ・ネヴァダのシエラ・ネヴァダ・ペールエール。この醸造所のHPに行くと、ひたすらホップの画像が出てくるほどホップに情熱を燃やしていることがわかります。そのシエラ・ネヴァダ醸造所の原点であるペールエール。

 

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グラスに注ぐと、オレンジがかった琥珀色で、瑞々しい松や淡い柑橘の香りが広がる。口に含むと、麦の香りと力強いホップを感じる。雑味もあまり感じない調和の取れた味わいがあり、ふんわりとした苦味が余韻を残す。バランスのいい柑橘系ペールエールだと思う。

 

2本目、ベルギーの醸造ブラッスリー・ダシュフのシュフ・ソレイユ150。赤い帽子の妖精が印象的なラ・シュフの姉妹ブランド。そのブラッスリー・ダシュフが日本とベルギーの国交150周年を記念して醸造したビールがこのビール。ラベルには富士山と五重塔が描かれ、お祝いムードに華を添えています。

 

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グラスに注ぐと、黄白色の液色とともに梨や桃、林檎といったフルーティーな香りが広がる。口に含むと、小麦由来の淡い口当たりとともにフルーティーさとスパイシーさが訪れる。余韻にはふんわりとした上品さを残していく。ソレイユの名の通り、太陽の下でさわやかに飲みたいビールですね。

 

3本目、4本目はインペリアルスタウト。ハイアルコールで味わい深いこの種類のビールは、時間を掛けてゆっくりと楽しみました。

3本目は、デンマーク醸造所ミッケラーの黒ブラックインペリアルスタウト。ミッケラーは特定の醸造所を持たない醸造所(?)で、このビールもベルギーのThe Proef breweryというサードパーティー向けに醸造を行う醸造所で作られています。

 

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グラスに注ぐと、漆黒の液色とともに、エスプレッソコーヒーやチョコレートを思わせる濃厚な香りが漂い、否が応でもテンションが上がる。よくかぐとリコリス菓子のような香りとアルコールの香りも感じる。口に含むと、しっかりとした苦味に、レーズンのような甘み、仄かな酸味と木質感のある香りが交じり合う。後味はカラメルのような香りとスタウト特有の深い苦味が残る。しかし、だらりとした印象の後味ではないのがいい。

 

この時点でテンションが上がりまくり、4本目に手を出してしまった。

4本目は前回紹介したスコットランド醸造所、ブリュードッグのパラドックス・コンパス・ボックス。このビールは醸造したインペリアルスタウトを、コンパスボックスというブレンデッドウイスキーを熟成させたオーク樽に放り込んで熟成させた、贅沢な一品。

 

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グラスに注ぐと、黒茶色の液色とともに、ベリーやチョコレート、そしてビールとは思えないような樽の香り。至福の香りをしばらく堪能する。口に含むとまろやかな舌触りとともに、ローストした深いモルトの味わいに支えられて、ベリー、チョコ、バニラ、小豆、樽の香りが押し寄せてくる。後味はすべての味わいが残り、ゆったりと消えていくような印象。始終一貫性してベリー、チョコレート、樽の香りが圧倒的なスペックで訪れる。暴力的な一品。

すごく時間を掛けてゆっくりと楽しみました。

2016.8.1 No.2-3

最近非常に暑い日が続きますね。うだるような暑さに加え、夕立が轟々と降る日にはやはりビールが飲みたくなる。(いつも飲んでいるでしょうが)

というわけで今日は2本のビールを飲みました。

1本目はベトナムのビール、333です。日本ではバーバーバーと呼ばれていますが、ベトナムから来た留学生の方いわくバーバーというらしいです。ベトナム語でba(バー)とは3のことを意味するらしいのですが、3つの、トリプルという意味もあり、バーバーと呼ぶそう。

 

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このビール、グラスに注ぐと私たちが普段親しんだ金色で、仄かな麦の香りがします。口に含むとさらりとした飲み心地で、麦の香りが通り過ぎていきます。そして後に残る微かなマンゴーのようなトロピカルさ。いやぁ夏。はっきりと言ってしまう薄いです。薄いですが、夏の暑い日に青空の下飲むビールとして最適なもののうちのひとつだと思います。

 

2本目は、スコットランド醸造所ブリュードッグのハードコアIPA。六本木に直営店もあるこの醸造所。私たちに日々挑戦的で楽しいビールを提供してくれます。そんなブリュードッグの定番商品のうちのひとつがこのハードコアIPA。最近ではインターネットショップでの在庫もなく、飲めない日々が続いていましたが、店頭で発見したので購入。

 

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グラスに注ぐと、茶色の液色とともに、すさまじい柑橘、そして松の香りがする。口に含むと苦味とともに押し寄せる柑橘系ホップ、畳み掛けてくるホップ。そして飲んだ後も残るモルトの香り。じっくりと味わうとカラメル感も感じることができて非常に満足感のあるビール。

このビール実はアルコール度数が9.2%だそうですが、そんなことは感じさせないのみ口がありました。

2016.7.29 No.1

SUNTORY The PREMIUM MALT'S MASTER'S DREAMを飲みました。このビール、ビンに堂々と醸造家の夢と評されていて、渾身の一作であることが伺えます。先日開催された伊勢志摩サミットでも供されたビールということです。

 

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グラスに注ぐと、少し茶色みがかったの金色で、麦の香りとホップの調和の取れた香りがします。一口飲むと麦のしっかりとした香りが広がって、喉を通した後の余韻が尾を引きます。しかし、余計な味を一切感じないクリアさもあります。飲み進めていっても、軽すぎて物足りないということもなく、重すぎて飽きると いうこともない絶妙なバランス感のあるビールだと思いました。